「Webマーケティングに興味があるけどどんな仕事をするの?」「Webマーケターとして働いてみたいけど自分もなれるのか知りたい!」
未経験からWebマーケターになりたくても、実際の仕事内容がイメージできない方が大半だと思います。
実は一口にWebマーケティングと言っても、職種がかなり細分化されているんです。
そのため、職種ごとの仕事内容が頭の中で整理されると、Webマーケティングのイメージがより具体的になります!
この記事では、Webマーケティングの代表的な8つの職種の仕事内容と、Webマーケターに必要なスキル、そしてWebマーケターに向いている人について解説します。
記事を読み終えると、Webマーケターのキャリアの第一歩が見えてくるでしょう。
この記事を書いた人
現在はエンジニアとITコンサルタントをしています。
Contents
Webマーケティングとは?
そもそもWebマーケティングとは、Web上で商品やサービスが売れる仕組みを作ることです。
マーケティングという言葉を聞くと、市場リサーチ、広告宣伝、ブランディングなどを連想する方が多いと思いますが、これらは目的ではなく売るための手段です。
スマートフォンの登場により、SNS、検索、記事、メルマガ、公式LINE、Web広告など、ユーザーが購入にいたるまでの経路が複雑化しています。
そのため、最終ゴールである売上や利益などの成果に繋がるかが、Webマーケティングを考える上で非常に重要になります!
Webマーケターは職種ごとに部分的な施策を任され、手を動かす作業が多くなります。しかし、日々の作業に追われて目的を忘れてしまうと、間違った施策を推し進めてしまう可能性があります。
最終ゴールを見失わずに、時には自分の領域外からのアプローチも考えられる人材が、優秀なWebマーケターとして目立つ存在になれるでしょう。
Webマーケティングの仕事内容の5ステップ
まずは、Webマーケティングの全体像をお伝えします。Webマーケティングには、「戦略策定」「集客施策」「接客施策」「再訪施策」「効果測定」の5つのステップがあります。
簡単に言うと、売れる作戦を考えて、お客さんをたくさん集めて、お客さんに気持ちよく買ってもらい、お客さんにまた来てもらい、お客さんの反響を分析する、この5つのステップを繰り返す仕事です。
- 戦略策定:「顧客」「自社」「競合」を分析し、マーケティング上のゴールと戦略を決める。
- 集客施策:Web上で自社の商品やサービスを知ってもらい、サイトに訪れるユーザーを増やす。
- 接客施策:サイトの使い勝手を改善して、商品やサービスの購入率を上げる。
- 再訪施策:継続的にユーザーとコミュニケーションを取り、サイトのリピーターを増やす。
- 効果測定:施策の効果を把握するために、ツールを導入しユーザーの行動を分析する。
接客施策という言葉が分かりづらいかもしれませんが、要はサイトを使いやすくするということです。
サイトの読み込みが遅かったり、購入ボタンがどこにあるかわからないと、ストレスを感じてサイトから離れてしまいますよね。
もちろん、5つのステップ全てを一人で行うわけではなく、役割ごとに職種が細分化しており、チームで仕事を進めることがほとんどです。
Webマーケティングの職種ごとの仕事内容
ここからは、Webマーケティングの代表的な8つの職種の仕事内容を紹介していきます!
会社によっては職種の呼び方が異なったり、役割が少し違うかもしれませんが、内容をおさえれば問題ありません。
あなたに合いそうな職種を是非探してみてくださいね!
Webマーケティング8つの職種
- Web広告担当
- SEO担当
- SNS担当
- Webディレクター
- Webアナリスト
- CRM担当
- アカウントプランナー
- マーケティングコンサルタント
Web広告担当の仕事内容
広告を運用しながら配信内容の改善を繰り返し、収益の最適化を目指すのがWeb広告担当の仕事です。
実際の業務では、プランニング、出稿、分析、改善のPDCAサイクルを回していくことになります。
- プランニング:出稿する広告の媒体、予算、スケジュールと目標を決める。また、広告のターゲットと訴求内容もこのタイミングで明確化。
- 出稿:GoogleやFacebookなど、出稿するプラットフォームの管理画面から、実際に広告を配信する。用意した広告のクリエイティブや文言がターゲットに刺さるか確認。
- 分析:広告配信後は、広告のクリック率やコンバージョン率(購入など成果に繋がった割合)などを計測し、広告のパフォーマンスを分析。
- 改善:分析の結果にもとづいて、広告のクリエイティブや文言の改善を行う。分析と改善を繰り返しながら広告効果の最大化を目指す。
また、Web広告担当が扱う代表的な広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、リターゲティング広告があるので、簡単な違いを理解しておきましょう!
Web広告の種類
- リスティング広告:検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告
- ディスプレイ広告:Webサイトに訪れた人に、画像やアニメーションの形で表示する広告
- SNS広告:Facebook・Instagram・Twitter・TikTok・LINEなどのSNS上に表示する広告
- リターゲティング広告:一度サイトに訪れた人に絞って配信される広告
SEO担当の仕事内容
SEO担当のミッションは、自社ページを検索結果で上位表示させることです。ページが上位に表示されることで、多くのアクセスを無料で獲得できます。
SEO担当の主な仕事内容は、キーワード分析、コンテンツ制作、サイト分析、サイト内部対策になります。
- キーワード分析:ユーザーがどのキーワードでサイトに訪れるかを分析。
- コンテンツ制作:キーワードの意図に沿った良質なコンテンツを制作。
- サイト分析:アクセス解析ツールでユーザーの行動を分析し、サイトやコンテンツを改善。
- サイト内部対策:検索エンジンに評価されやすいサイトへの最適化を行う。
SNS担当の仕事内容
SNS運用は比較的新しい仕事ですが、担当者はソーシャルメディアを通じて、サービスの認知向上、ブランド化、販売を行います。
SNSといってもFacebook・Instagram・Twitter・TikTok・LINE・YouTubeなど様々で、各プラットフォームの特徴に合わせた運用が求めれれます。
SNS運用担当の主な業務は、コンテンツ企画、アカウント運用、アカウント分析になります。
- コンテンツ企画:ターゲットやトレンドに沿ったコンテンツを企画。
- アカウント運用:コンテンツの投稿やユーザーとのコミュニケーション。
- アカウント分析:いいねやシェアなどのユーザーのアクションから投稿のパフォーマンスを分析。
Webディレクターの仕事内容
Webディレクターの役割は、Webサイト制作の進行管理になります。
実際に行う業務は、企画立案、情報設計、プロジェクトマネジメント、効果測定です。
- 企画立案:サイトの方向性やコンセプトを立案。
- 情報設計:サイトに必要な要素を取りまとめる。
- プロジェクトマネジメント:サイト制作のプロジェクトを推進。
- 効果測定:サイトの使い勝手が良いか測定。
サイトデザインとコーディングなどの実際の制作業務は、Webディレクターのサイト設計をもとにデザイナーとエンジニアが行っていきます。
本来はWebサイトの品質に責任をもつ立場ですが、Webマーケティングの観点でサイトの使い勝手を改善するための施策も実施します。
LPO(Landing Pag Optimization)やEFO(Entry Form Optimization)など、商品やサービスの購入率を最大化するための施策がその一例です。
LPOとEFO
- LPO(ランディングページ最適化):クリックして最初に訪れるランディングページを、商品購入や情報収集などユーザーが目的を達成しやすくなるよう最適化する。
- EFO(エントリーフォーム最適化):サイトのフォームをユーザーが入力しやすい形に最適化する。
Webアナリストの仕事内容
Webアナリストの仕事内容は、データ解析、レポーティング、改善施策提案です。
- データ解析:サイトの状態を日々モニタリングし、アクセス数やユーザーのデータを解析。
- レポーティング:モニタリング指標や施策の効果をチームに報告。
- 改善施策提案:解析結果をもとに改善策を提案。
他のWebマーケティング職種もデータ分析を行いますが、Webアナリストはアクセスデータ、ユーザーデータ、購買データなどのより複雑で幅広いデータを扱います。
高度な分析となるので統計の知識は必須で、既存の解析ツールで足りない場合は、自分でプログラミングをすることもあります。
CRM担当の仕事内容
CRMとはCustomer Relationship Managementの略で顧客管理を意味します。
顧客の個人情報(年齢・性別・連絡先)、購買履歴、問い合わせ履歴などを横断的に管理し、顧客区分に合わせた施策を行うことで売上の拡大に繋げます。
CRM担当の仕事内容は、データ管理、データ分析、施策立案、効果測定になります。
- データ管理:顧客の様々な情報を収集し横断的に管理。
- データ分析:様々な切り口で顧客情報を分析。
- 施策提案:分析をもとに販売促進、顧客満足に繋がる施策を立案。
- 効果測定:施策がに売上に貢献したか効果を測定。
アカウントプランナーの仕事内容
アカウントプランナーとは、Web広告の企画営業を意味します。広告枠だけを売る従来の営業とは違い、広告主に対して「どの媒体」「誰に対して」「どんな広告を」と企画・提案まで踏み込みます。
アカウントプランナーの仕事内容は、企画立案、配信プランニング、レポーティングになります。
- 企画立案:広告の内容を企画し、クライアントへ提案。
- プランニング:広告出稿の計画と管理。
- レポーティング:広告の効果をクライアントへ報告。
マーケティングコンサルタントの仕事内容
マーケティングコンサルタントは、クライアントのビジネス課題を分析し、Webマーケティング戦略と実行策の提案を行います。
戦略の実行自体はチームで行いますが、Webマーケティングの幅広い知見と、クライアントの業界に対する深い洞察が求められます。
マーケティングコンサルタントの仕事内容は、顧客開拓、ヒアリング、戦略策定です。
- 顧客開拓:クライアントとなる潜在顧客への営業。
- ヒアリング:ビジネスのヒアリングと課題の整理。
- 戦略策定:課題を解決するためのマーケティング戦略を策定。
Webマーケティング業界のどこで働くか
Webマーケターの働く場所は大きく二つです。一つは事業会社のマーケティング部門で、もう一つは、事業会社のマーケティング業務サポートする支援会社になります。
事業会社、支援会社のどちらで働くにしても、それぞれメリットとデメリットがあります。
事業会社で働くメリットとしては、マーケティング全体を見渡せること、ビジネスの仕組みを学べることです。デメリットとしては、一つの専門性が身に付きにくいことや、マーケティング部門自体からの異動が挙げられます。
支援会社で働くメリットとしては、短期間で一つの領域の専門性を深くできることです。デメリットとしては、マーケティングの一部しか触れれなかったり、定型化された作業に従うだけになる可能性があることです。
Webマーケティングの仕事で必要なスキル
これまでに説明してきたように、Webマーケティングには様々な職種がありますが、全ての職種で共通して必要な6つのスキルを紹介します。
顧客の理解
Webマーケティングの根幹は顧客を理解することです。「顧客は誰なのか」「顧客は何を欲しがっているのか」を明確にすることで、顧客により刺さるマーケティング施策が浮かび上がります。
パソコンだけでの顧客調査で済ませるのではなく、時にはオフィスの外に出て潜在顧客の話しを聞くフットワークの軽さも必要です。
マーケティングの知識
ビジネスやテクノロジーが目まぐるしく変化しているため、新しいトレンドについ目がいってしまいます。
しかし、マーケティングの考え方は不変であり、変化の中でも本質を見抜くための体系だったマーケティング知識がより重要になります。
ITの知識
Webマーケターはエンジニアやデザイナーと働くことが多く、Webサイトやアプリなどのサービスが動くための技術的な仕組みを把握していると、仕事のやりとりがスムーズです。
また、クライアントからWebマーケティングに関する技術的な質問をされた時に、上手く受け答えができないと頼りないと思われてしまいます。
仮説検証力
マーケティング施策を実施してすぐ効果が出るほど甘くはありません。
効果の理想と現実のギャップがなんであるのか仮説を立て、施策を何度も見直し、素早くブラッシュアップしていく必要があります。
最終的な成果に辿り着くために、粘り強く考え、素早く試す、これが仮説検証力と言えるでしょう。
論理的思考力
Webマーケティング施策を実施したあと、データにもとづいた定量的な分析と、施策の定性的な解釈を行います。
その際、施策の効果が悪い場合は問題の原因を切り分けたり、効果が良い場合は勝ちパターンを導き出したり、その要因を論理だてて考えていく必要があります。
また、導き出した施策の効果を論理だてて説明できると、実行する際に説得力が増します。
コミュニケーション力
Webマーケティングの仕事は一人で完結することはありません。
事業会社で働くにしても、支援会社で働くにしても、チームやクライアントを動かすコミュニケーション力が必要になります。
コミュニケーション力と聞くと、人を説得したり巻き込んだり、話し上手というイメージを抱いてしまうかもしれません。
しかし、コミュニケーション力とは話術だけではなく、分析結果をわかりやすく可視化したり、施策結果の要点を報告するなど、相手に物事を正確に伝える力でもあります。
Webマーケティングに向いている人の特徴
Webマーケティングに向いている人の3つの特徴を解説します。この3つの特徴がある人は、Webマーケターとしてキャリアアップに成功しやすいでしょう。
好奇心が強い
「顧客がなぜ商品を購入するのか」「なぜあの商品が売れてるのか」「なぜあの広告のパフォーマンスが良いのか」、Webマーケターは日々「なぜ」を繰り返します。
「なぜ」で物事を掘り下げるのが好きな好奇心の強い人は、Webマーケティングの仕事が楽しくてたまらないでしょう。
トライ&エラーを恐れない
Webマーケティングは一回で成功することはありません。多数の失敗を繰り返して最適な施策にたどり着きます。
失敗を失敗でなく、学びの機会と捉え、高速でトライ&エラーを繰り返せる人は、Webマーケターに向いています。
学び続けられる
Webマーケティングの世界は目まぐるしいスピードで移り変わっていきます。
Googleの検索アルゴリズムは頻繁にアップデートされ、新しいSNSの登場で流行の広告プラットフォームも入れ替わります。
新しいトレンドやテクノロジーを学び続けられる人は、Webマーケティングの世界で生き残ることができるでしょう。
Webマーケティングの仕事は将来性が高い
Web広告の爆発的な伸びと、ほとんどの会社がインターネットとなんらかの接点を持つ中で、Webマーケターの需要はますます増えていくことは間違いありません。
Webマーケターの年収は一般サラリーマン平均と比べても高く、リモートワークで柔軟な働き方も実現しやすいですし、金銭的にも時間的も自由度が高い魅力的な職業です。
さらには、Webマーケターとして長期的に活躍し続けるため、一つの専門性を磨き込むだけではなく、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブの3つの領域を横断できる人材になると、職業人として価値が上がっていくでしょう。
もし、未経験からWebマーケターになりたいと思った方は、Webマーケティングスクールをおすすめしています。
将来性が高いWebマーケティング業界を、是非キャリアの選択肢として考えてみてくださいね。